会長挨拶

春夏秋冬 心技の継承
第73回 日本消化器外科学会総会
会長 夏越 祥次
鹿児島大学大学院
消化器・乳腺甲状腺外科学 教授
夏越 祥次

第73回日本消化器外科学会総会開催にあたって

 2018年7月11日(水曜日),12日(木曜日),13日(金曜日)に鹿児島市で第73回日本消化器外科学会総会を開催させていただきます.伝統のある本学会を開催させていただくことは,教室ならびに同門にとりまして大変光栄なことで,このような機会をいただきました名誉・特別会員,理事,評議員,会員の皆様に深く感謝申し上げます.

 鹿児島での開催は,愛甲 孝名誉教授が2004年に第59回日本消化器外科学会総会以来14年ぶりになります.また,1968年に日本消化器外科学会が発足し,2018年の本学会で創立50周年を迎えることになります.これまでに多くの消化器外科医にとりまして,本学会が学会発表,論文投稿,専門医の取得など活動の場として,発展し続けているのも,諸先輩方のご尽力の賜物と思います.さらに,2018年は明治維新150周年にあたり鹿児島県にとりましても記念すべき年であります.大河ドラマ「西郷どん」が放映され,「維新のふるさと鹿児島市」の名のもとに多くの記念事業が予定されています.学会の合間に明治維新を探索していただければと思います.

 さて,今回のテーマは「春夏秋冬 -心技の継承-」とさせていただきました.春夏秋冬は教室の同門会誌の題名で,人生になぞらえたものであります.人生の春は「青春」ですが,青には未熟という意味があり,将来や仕事のことを準備する時期です.夏は「朱夏」であり,人生を愉しみ謳歌する時期にあたります.秋は「白秋」と呼ばれ,人生の実りを収穫する時期になります.続く冬は「玄冬」といい,人生の中で一番の成熟を迎え,次代へと伝承する時期と言われております.サブタイトルの心技の継承は,日本消化器外科学会創立以来の50年間に築きあげてこられた諸先輩方の外科医としての心と技の教えを守りながら,新しい考え方,手技を加え,次の50年に継承していただきたいという意味を込めました.

 7月の鹿児島は夏真っ盛りです.ノーネクタイ,軽装でご参加ください.暑さを忘れるくらいの熱い学会になることを期待しております.学会で一生懸命に勉強された後には,鹿児島の焼酎,食材(黒豚,黒毛和牛,黒鳥など)を思う存分堪能していただければと思います.皆様の多くのご発表とご参加をよろしくお願い申し上げます.